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ブラングィン・フランク・ウィリアム(1867 ベルギー 〜 1956 イギリス )
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1877年よりロンドンに住み、サウス・ケンジントンの美術館で学ぶ。1884年までW.モリスのもとでタピストリーの下絵を描く。ヨーロッパばかりでなく東洋も歴訪。1919年にロンドンの王立アカデミーの会員に推挙される。歴史的、寓話的、日常的主題を扱った版画、水彩、油彩画作品の他に壮大な壁画、工芸品、リトグラフなどを制作したが、もっとも優れた作品が多いのは版画である。〔エルミタージュ美術館名作展1999年より抜粋〕労働者等を描いた銅版画作品。漆原由次郎を知り、下絵を描き、彫、摺を漆原に依頼し、木版画の名作を残した。作品はエルミタージュ美術館、ウィリアム・モリス・ギャラリー、スワンジ(ウェールズ)のギルトホール、オランジェ(フランス)の市立美術館等が所蔵している。 ブルージュ(ベルギー)にブランヴィン美術館がある。 日本では知る人が少ないが、ヨーロッパでは著名な版画家であり画家である。ブランヴィンの銅版画はドライポイントとエッチングの特性を活かし、それに版面にインクを残した刷りの効果によって重い黒と、くすんだ白を調和させ、画面に微妙な奥行きと情感を持たせている。
バーンズ・コレクション(アメリカ)及びシュチューキン・コレクション(ロシア)と並んで世界三大美術コレクションの一つの「松方コレクション」(大正5年〜昭和2年収集)の所蔵品で、昭和9年の売り立て第5回〜第7回の売却作品と思われる。
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