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1883(明治16年)〜1957(昭和32年)
東京に生まれる。父は組紐問屋で庄兵衛といい、その長男。巴水の本名は文次郎。幼少から絵を描くことを好み、生来体が弱かったので家業にはつかず、14歳で川端玉章門下の青柳黒川につき、ついで荒木寛方につき、27歳のとき鏑木清方の門に入る。また白馬会研究所で一時洋画を学んだ。大正7年、渡辺版画店から風景版画シリーズを刊行し始め、以降一貫して風景版画を発表、最晩年の昭和32年まで多数の作品がある。広重や清親を研究し、巴水独自の叙情性を確立している。雪、雨等にかかわる風景画に佳作が多い。舞台装置を手掛けたこともあり、「巴水人形画集」も知られている。
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